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姉妹(ウナリ)神信仰にみる古代アマミの精神文化

2011年07月17日

奄美の精神文化とはなんだろうかと考えたとき、「姉妹(ウナリ)神信仰」ではないかという安直な答えにいきついたのは中学生のときだ。あれからたいして進化してない私の幼稚な脳細胞を誉めてあげたい。

神歌ともされる「よいすら節」には、以下の描写がある。


船(フネィ)ぬ高艫(たかども)にヨイスラ
船ぬ(フネィ)高艫(たかども)にヨイスラ
白鳥(シリュドュリ)ぬいちゅり スラヨイスラヨイ

白鳥(シリュドュリ)やあらぬ ヨイスラ
白鳥(シリュドュリ)やあらぬ ヨイスラ
姉妹(ウナリ)神ガナシ スラヨイスラヨイ


これは、漁に出る男性の側の気持ちを歌った歌だ。

「船の端に白鷺がとまっている。いや、あれは白鷺ではなく、姉妹神だ。(私を守ってくれる姉妹の魂だ)」という内容。

今奄美には姉妹神という考え方はない。しかし過去、確実にその精神文化は存在したのだ。

明治期まで、ある集落には「女(ウナグ)橋」と「男(インガ)橋」があったという。

男橋は古くボロボロで男性だけが使い、女性橋は新しく頑丈で、女と子供が使ったという。

両親を顕す言葉は本土では「父母」だが、奄美では「母父(アンマとジュウ)」という表現が方言では一般的でもある。つまり、精神的には女性の方が上なのだ。ちなみに夫婦も奄美では「妻夫(トュジとウトゥ)」という。

この女性を尊重する文化の根底にあるものはなにかというと、「女性の持つ霊力への確信」にあると思う。

それを端的にあらわしたのがノロ信仰。つまり琉球神道(古神道の源流)だ。ノロ制度とは中央より認められた女性神官ノロが村の頂点にたち、男性はたとえ村長であってもそれを超える霊的権威はない。

昔はノロが道を歩くときは村人は顔を伏せた。ノロの顔を拝んだら目が潰れると言われていた。ノロの祭祀には「クチぬ衆」といわれる男性の補佐がついた。クチとは呪いのこと。「クチぬ衆」はノロを超える呪術を身につけていたが、あくまでノロの補佐であった。

ノロ信仰は奄美から沖縄に伝わったのではないかとも一説では言われているが、私はその説を支持する。

それは奄美が女神アマミコ(アマミキョ)の名前を冠する島であることもそうだが、「よいすら節」に代表される奄美の「女性への尊敬文化」がその証でもあると思っている。

奄美において女性は神であり、その絆は男性を護る霊力をもっていた。

この精神文化を復活させるのが私の使命でもあると思っている。


男性をこえる必要はない。女性には、すでに男性を超える霊力があるのだ。

この力こそは、天が与えたもうた「陰陽のバランス」ではないかとも思う。

男性は力で護り、女性は霊力で護る。力に勝る男性は女性の霊的権威を超えることはない。

奄美は古来より目に見えぬ力の存在を当り前のこととして息づいていたのだ。

神はすぐ近くにあり、私自身も神の力を持つ者である。

そうであるならば、どうして自らを卑下できようか。男性と競う必要もあろうか。

女性の霊力は祈りによって具現化する。

奄美は、女性が神に祈り、男性を護る島だったのだ。





知ってた?(笑)





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Posted by アマミちゃん(野崎りの) at 07:52│Comments(1)奄美
この記事へのコメント
知らなかった

女の子大事
Posted by 風小僧 at 2011年07月17日 12:37
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