クチイレの話・その2 祖母のと母の知り合いの話
2013年02月28日
先の日記で書いたクチイレ(クチタブェとも言う。奄美に伝わる言霊を使った霊術。病気治療や生活に役立つもの、はては呪詛までその種類は多岐にわたる。近年はほとんど残っていない)について、母からこんな話をきいた。
祖母は生前、特に母が小さい頃、よくこんなことを言っていたという。
「○○には人にあげるお茶にクチイレ(この場合はおそらく呪詛)をする人がいるから、あそこでお茶を飲むときは気をつけなさい」
「クチイレされているお茶は、いつまでもくるくる回っているから、よくお茶を見て、
もしもクチイレされてると思ったら、出された湯呑の欠けてるところから飲みなさい。
もしも出された湯呑に欠けてるところがなければ、自分のひとさし指をくの字に曲げて湯呑の内側に指をかけながら飲みなさい。
そうすればクチ(込められた言霊)が、体のなかに入ってこないから」
さて、ここからはあくまで私の憶測だが、
おそらく訪れた客人へのお茶に呪詛のクチイレをする人というのは、
自分のケガレをクチという形でお茶にいれて人に飲ませることで、人に自分のケガレを肩代わりさせているつもりなのではないかと思う。
また、母はユタの知り合いから、昔こうも聞いたらしい。
「(呪詛の)クチイレによって体を壊す人は実はみんなが思っているよりもはるかに多い。
その場合、病院にかかっても治らないので、クチイレができる人に、それが(呪詛の)クチが原因であると見抜いてもらう必要がある。
早めにクチイレできる人間に見つけてもらえたらいいが、それが遅いと死に至ることもよくある。
自分のところに相談にきた人のなかにも、何人かの人が(呪詛の)クチイレによって原因不明の病気に苦しんでいた。
(呪詛の)クチイレをされていることを伝えると、ほとんどの人は「返してほしい」と言ってくるが、心ある人は、「できるならここで収めて、終わりにしてほしい」と言ってくる。自分は相談者の望むとおりにする。
(呪詛の)クチイレを返したあとの話もいくつかきいたが、相手はただじゃ済んでいない。
人を呪わば穴二つ。人を呪う人は、そういう末路をたどる」
生活を便利にし、病気を治し、しかし悪用すれば強い呪詛にもなるクチ(言霊)。
人を幸せにするクチを使いたいですね。
それは、目に見えないだけで、今もわたし達の日常のなかにたしかにあるのかもしれません。
言霊には力が宿る。その力を、誰のために、何のために使うのか。
それを今一度振り返る機会としたいと思います。
追伸
このクチというものは、呼び方を変えて奄美のみならず日本全国にあるそうです。
奄美だけが特別なわけではありません。
また、このクチは、現在ほとんど使える人はいません。
奄美にくるとクチに関わるなど、変な誤解をされないようにご注意ください。
祖母は生前、特に母が小さい頃、よくこんなことを言っていたという。
「○○には人にあげるお茶にクチイレ(この場合はおそらく呪詛)をする人がいるから、あそこでお茶を飲むときは気をつけなさい」
「クチイレされているお茶は、いつまでもくるくる回っているから、よくお茶を見て、
もしもクチイレされてると思ったら、出された湯呑の欠けてるところから飲みなさい。
もしも出された湯呑に欠けてるところがなければ、自分のひとさし指をくの字に曲げて湯呑の内側に指をかけながら飲みなさい。
そうすればクチ(込められた言霊)が、体のなかに入ってこないから」
さて、ここからはあくまで私の憶測だが、
おそらく訪れた客人へのお茶に呪詛のクチイレをする人というのは、
自分のケガレをクチという形でお茶にいれて人に飲ませることで、人に自分のケガレを肩代わりさせているつもりなのではないかと思う。
また、母はユタの知り合いから、昔こうも聞いたらしい。
「(呪詛の)クチイレによって体を壊す人は実はみんなが思っているよりもはるかに多い。
その場合、病院にかかっても治らないので、クチイレができる人に、それが(呪詛の)クチが原因であると見抜いてもらう必要がある。
早めにクチイレできる人間に見つけてもらえたらいいが、それが遅いと死に至ることもよくある。
自分のところに相談にきた人のなかにも、何人かの人が(呪詛の)クチイレによって原因不明の病気に苦しんでいた。
(呪詛の)クチイレをされていることを伝えると、ほとんどの人は「返してほしい」と言ってくるが、心ある人は、「できるならここで収めて、終わりにしてほしい」と言ってくる。自分は相談者の望むとおりにする。
(呪詛の)クチイレを返したあとの話もいくつかきいたが、相手はただじゃ済んでいない。
人を呪わば穴二つ。人を呪う人は、そういう末路をたどる」
生活を便利にし、病気を治し、しかし悪用すれば強い呪詛にもなるクチ(言霊)。
人を幸せにするクチを使いたいですね。
それは、目に見えないだけで、今もわたし達の日常のなかにたしかにあるのかもしれません。
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それを今一度振り返る機会としたいと思います。
追伸
このクチというものは、呼び方を変えて奄美のみならず日本全国にあるそうです。
奄美だけが特別なわけではありません。
また、このクチは、現在ほとんど使える人はいません。
奄美にくるとクチに関わるなど、変な誤解をされないようにご注意ください。
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Posted by アマミちゃん(野崎りの) at 14:45│Comments(5)
│奄美スピリチュアル・オカルトエピソード
この記事へのコメント
面白い話だな…ほのぼの系呪いだな。
Posted by 逢坂秋介
at 2013年03月01日 01:31

>浜辺にはクチイレされた石がたくさん落ちてるから
って、どうなの?
観光客呼んだとしても、変な噂がたっちゃうんじゃ?
って、どうなの?
観光客呼んだとしても、変な噂がたっちゃうんじゃ?
Posted by hara at 2013年03月01日 09:29
>秋介さん
ありがとうございます(笑)ほのぼの系呪い!(笑)
>haraさん
実は奄美だけではなく、日本全国にあるらしいですよ(笑)
でも、誤解を招く恐れがありますので、削除させていただきますね。
ありがとうございます(笑)ほのぼの系呪い!(笑)
>haraさん
実は奄美だけではなく、日本全国にあるらしいですよ(笑)
でも、誤解を招く恐れがありますので、削除させていただきますね。
Posted by アマミコ
at 2013年03月01日 14:47

陰湿な呪いを跳ね返すには、自分の部屋を整理整頓する。決して仕返しや呪い・恨みの念を持たずに、自分と自分を傷つけたすべての人々を心から許す。自分に過失があったらしっかりと反省する。
神と神の無限なる力のことを考え、全知なる者との一体感を常に意識することで可能となります。
神と神の無限なる力のことを考え、全知なる者との一体感を常に意識することで可能となります。
Posted by 匿名 at 2013年03月01日 22:48
私はクチレイという言葉は初めて知ったんですが、ずっと「石には念がこもりやすいから、やたら触らない、拾わない」と言われてました。特に河原の石は、触るとその場で叱られました。その時には「確かにここで亡くなった方もいるからな」と思ってたんですが、そういう呪術もあるんですね。
Posted by ふりふり at 2013年03月02日 09:24
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