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復讐のなかのエゴ

2010年02月13日

いつからだろう、テレビをみていてものすごく違和感を感じ始めた。

それは、殺人事件などの被害者遺族の方の言動だ。

一方的に愛する人を奪われ、その悲しみは想像を絶するものであることはその通りであると思う。

しかし、あるところに、ものすごい違和感を感じる。

それはこういった内容のことを言われてるときだ。

「かならず犯人を●●にして◎◎ちゃんの恨みをはらすからねと墓前に報告しました・・」

「こんな判決内容では、殺された●●はうかばれません!!」

亡くなられたご本人さまの名を借りて、遺族の恨みが暴走している気がする。そこに、なんともいたたまれないものを感じる。

もしも本当に亡くなられた方のことを考えたら、その亡くなられたご本人の悲しみをいたずらに増幅させるようなことを言っていいのか。

奄美にはあるすさまじい怨霊がいるが、その怨霊は、自分が殺されて怨霊化したのではない。

怒り狂った身内達に「憎くないか、復讐しろ、祟れ」と言われ続け、結果制御不可能なまでの怨霊となったのだ。

身内の復讐願望はエゴであり、それが被害者の霊にどう影響するかを考えたら、とてもじゃないが、そのような言動はできまい。


昔、ある事件で、被害者遺族が、犯人に「お前が殺した●●の月命日ごとにこちらに慰謝料をおさめよ」と裁判をおこした。

遺族の訴えは全面的に認められたが、そのご遺族の弁護士は師匠の知人だった。

なんとなくうすら寒いものを感じた私は師匠に報告した。

師匠は驚き、固い表情で言った。

「◎◎さん(弁護士さん)、なんてことを・・・。そんなことに関わってしまうなんて・・・」

「いけないことなんでしょうか?」

「あの事件は、元々被害者のご遺族がまいた種なのよ。そのご遺族は亡くなったお子さんを死してもまだ“使って”るの。それはとても大変なことなのよ・・・」

「  (((( ;゚Д゚)))ガクブル  」

「加害者をまだ呪うつもりでしてるんでしょうけど、月命日ごとにそれが全部かえるわね。・・・◎◎さん、大変なことをしてしまったわね・・・」

奄美では49日目にユタに頼んで死者の霊を呼び出し、言い残した思いを遺族がきく習慣がある。廃れつつある習慣だが、これはかなり大切なことだと思う。うちの母方の祖母ちゃんを呼び出したときの話は以前日記にのせたこともある。

ちなみに、遺産問題など、死者に後ろめたいことがある人は、どんなに周りからすすめられてもしないらしい。

死者がそれをのぞんでいないとしても、死者の眠りをさまたげてまで復讐することは道理なのか?

度をこえた被害者意識は悪意につながると、奄美の怨霊を知ったいま思う。

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Posted by アマミちゃん(野崎りの) at 10:40│Comments(0)つぶやき
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