しーまブロガー・こぐまさんの話 ~山での不思議体験
2015年09月25日
日頃とてもお世話になってるしーまブロガー・こぐまさんの話。
(ご本人ご了承済み)
こぐまさんの趣味は写真。
数年前から、時間があればカメラを持ってどんな草むらや山奥にも怯まず入っていく。
(普通はハブが怖くてそんなことできませんwww)
こぐまさんは山の気を感じるらしく、「からだが痛くても山に行くと癒される、痛みがとれる」と言う。
こぐまさんはある日、奄美南部の某集落旧道沿いから、山に入って行った。
いつものように夢中で写真を撮っていると、すっかり遅くなってしまった。
車を停めていた旧道に戻ると、辺りはもう夕方。
急いで帰らねばと焦ったせいか、普段しない大失敗をしてしまった。
「ガコッ!」
大きな音と共に、大きく車体が傾いた。
あわてて車を降りて見てみると、
車の左側が前輪・後輪ともに完全に側溝にハマってしまっている。
ああどうしよう、早く帰らないといけないのにと、こぐまさんは顔面蒼白になり
「誰かー!誰かいませんかー!」と周りに声をかける。
でも、誰も反応はない。
それは当然のことだ。ここは某集落旧道。車さえもめったに通らない。
一番近い集落まで徒歩で行けば一時間以上。そんな時間も体力もない。
どんどん日は暮れてくる。
こぐまさんは届くはずもない助けを求めて山中の旧道で声を絞った。
それしか方法が思いつかなかった。
どれくらい助けを求めたか、もう日も暮れようとしていたその時、
「こんにちわ。おや、何してるの?」
見ると、Yシャツとスラックスの男性が山中からひょっこりと出てきた。
すると、某集落側の道路や山中から、次々に男性達が歩いてくる。
「あれ?その車脱輪してるんじゃない?」
「なにしてる~。こりゃー女ひとりじゃ無理でしょ~」
ガソリンスタンドの制服をつけた男性、
アロハシャツに短パンの男性、
Tシャツにジーパンの男性、
現場作業員風の男性・・・・・・
それぞれバラバラの格好をした数人の男性が、
総勢8名ほど、どこからともなく集まってきた。
「まったくドジだなぁ~」
「よし、あげてやろうか」
「せーの!」
男性達はみんなで車を持ち上げて、
こぐまさんの車のタイヤを脱輪状態から引き上げてくれた。
「ありがとうございましたー!!!!」
こぐまさんは感激のままお礼の言葉を述べ、
ホッとしてあたりの道路を見回した。
もうすっかり日も落ちてしまっている。急がないと・・・・・。
そして振り向くと、
そこには誰もいなかった。
「え!?あれ!?ええ!」
あわててあちこちを見回す。
ここは見通しがいい。もしも男達が歩いて帰りはじめたのなら、まだ後ろ姿が見えるはず。
でも、あたりには誰もいない。人の気配さえもない。
「どうして?!さっきの親切な人達はどこに行ったの?!」
しかし、こぐまさんにはそれ以上彼らを探す時間はなかった。門限が迫っていたからだ。
こぐまさんは頭が混乱したまま車に乗り込み、
夜になりかけた夕暮れの山中の旧道から、帰路を急いだ。
後日、旧道近くの集落(といってもその旧道から車で15分以上はかかる)を訪ねた。
集落の人に、数日前のその時間、集落の男性が旧道側に出入りしなかったかと聞いて回った。
「こんな小さいところだから、そんな人間がいたら分かるはずだけど、そんな男連中はいないねぇ」
こぐまさんは心のどこかで薄々気づいていた。
あの山中のめったに車も通らない旧道を、車もなく徒歩だけであの時間に男たちがくる理由はどこにもないこと。
(見通しのいい旧道付近で止まっていた車はAさんの車のみだった)
数人の男は、自分が写真の撮影をしていた山中から出てきたこと。
(撮影時にはどこにも人の気配はなかった)
少し目を離した間に、あれだけの人数の男性達が忽然と姿を消すのは不可能であること。
こぐまさんは山に向かって深々と礼をした。
こぐまさんを助けたのは、きっと奄美の山の精霊達なのだろう。
そうこぐまさんは信じている。
数年前のお話。
(ご本人ご了承済み)
こぐまさんの趣味は写真。
数年前から、時間があればカメラを持ってどんな草むらや山奥にも怯まず入っていく。
(普通はハブが怖くてそんなことできませんwww)
こぐまさんは山の気を感じるらしく、「からだが痛くても山に行くと癒される、痛みがとれる」と言う。
こぐまさんはある日、奄美南部の某集落旧道沿いから、山に入って行った。
いつものように夢中で写真を撮っていると、すっかり遅くなってしまった。
車を停めていた旧道に戻ると、辺りはもう夕方。
急いで帰らねばと焦ったせいか、普段しない大失敗をしてしまった。
「ガコッ!」
大きな音と共に、大きく車体が傾いた。
あわてて車を降りて見てみると、
車の左側が前輪・後輪ともに完全に側溝にハマってしまっている。
ああどうしよう、早く帰らないといけないのにと、こぐまさんは顔面蒼白になり
「誰かー!誰かいませんかー!」と周りに声をかける。
でも、誰も反応はない。
それは当然のことだ。ここは某集落旧道。車さえもめったに通らない。
一番近い集落まで徒歩で行けば一時間以上。そんな時間も体力もない。
どんどん日は暮れてくる。
こぐまさんは届くはずもない助けを求めて山中の旧道で声を絞った。
それしか方法が思いつかなかった。
どれくらい助けを求めたか、もう日も暮れようとしていたその時、
「こんにちわ。おや、何してるの?」
見ると、Yシャツとスラックスの男性が山中からひょっこりと出てきた。
すると、某集落側の道路や山中から、次々に男性達が歩いてくる。
「あれ?その車脱輪してるんじゃない?」
「なにしてる~。こりゃー女ひとりじゃ無理でしょ~」
ガソリンスタンドの制服をつけた男性、
アロハシャツに短パンの男性、
Tシャツにジーパンの男性、
現場作業員風の男性・・・・・・
それぞれバラバラの格好をした数人の男性が、
総勢8名ほど、どこからともなく集まってきた。
「まったくドジだなぁ~」
「よし、あげてやろうか」
「せーの!」
男性達はみんなで車を持ち上げて、
こぐまさんの車のタイヤを脱輪状態から引き上げてくれた。
「ありがとうございましたー!!!!」
こぐまさんは感激のままお礼の言葉を述べ、
ホッとしてあたりの道路を見回した。
もうすっかり日も落ちてしまっている。急がないと・・・・・。
そして振り向くと、
そこには誰もいなかった。
「え!?あれ!?ええ!」
あわててあちこちを見回す。
ここは見通しがいい。もしも男達が歩いて帰りはじめたのなら、まだ後ろ姿が見えるはず。
でも、あたりには誰もいない。人の気配さえもない。
「どうして?!さっきの親切な人達はどこに行ったの?!」
しかし、こぐまさんにはそれ以上彼らを探す時間はなかった。門限が迫っていたからだ。
こぐまさんは頭が混乱したまま車に乗り込み、
夜になりかけた夕暮れの山中の旧道から、帰路を急いだ。
後日、旧道近くの集落(といってもその旧道から車で15分以上はかかる)を訪ねた。
集落の人に、数日前のその時間、集落の男性が旧道側に出入りしなかったかと聞いて回った。
「こんな小さいところだから、そんな人間がいたら分かるはずだけど、そんな男連中はいないねぇ」
こぐまさんは心のどこかで薄々気づいていた。
あの山中のめったに車も通らない旧道を、車もなく徒歩だけであの時間に男たちがくる理由はどこにもないこと。
(見通しのいい旧道付近で止まっていた車はAさんの車のみだった)
数人の男は、自分が写真の撮影をしていた山中から出てきたこと。
(撮影時にはどこにも人の気配はなかった)
少し目を離した間に、あれだけの人数の男性達が忽然と姿を消すのは不可能であること。
こぐまさんは山に向かって深々と礼をした。
こぐまさんを助けたのは、きっと奄美の山の精霊達なのだろう。
そうこぐまさんは信じている。
数年前のお話。