【秋介さん】空き家の話
2018年10月17日
秋介さん、この度はご寄稿まことにありがとうございましたー!!!
゚(゚´Д`゚)゚
いつか必ず秋介さんシリーズは本にするぞ!!!!!
ド━(゚Д゚)━ン!!
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昔話をさせて貰う。
その日は、どうも湿っぽい夜だ。
雲行きの怪しい空を見上げて目的地に向かう。
作業服に御自慢のブーツ今は無き機動隊の前の正規品が地面をザクザクと削る。
「何の因果なんやろ?」今から行くのは良くない場所(笑)
曰く付きの廃墟?なんだよなぁ。
何故向かうのか?
簡単だ。内寸、外寸を図った図面をお馬鹿さんが、中に忘れたからだ。
まぁ、それは俺なんだが(笑)
勿論解体して分割して売りにかける予定のブツなんだが旧医療施設なんだ。
入院施設もないし、人も死んでない。
だけど前に女が佇んでるとか勝手な噂が流れてるワケだ。
「ふざけやがって…」窓に板を打ち付けた現場に立ち呟いて自動ドアの下にある鍵を開ける。
中に入り書いた紙を探しに診察室に入る。
ツンと消毒液の匂いが鼻をつく。
「有った、有った、」書類を引っつかみドアに向かうとコトンと何か落ちた。
振り返ると机の上のペンが転がっていた。
馬鹿が荒らしたおかげで床はガラス片だらけなので敢えて拾わない。
改めて出ようと前を向くと薬剤のガラスケースドアが開いている。
「ん?」判ってる、うん、嫌な気配位判る。
そこは男だ。一歩踏み出したらガラス片を踏んでパキッと音がした。
その時身体の自由が不意に奪われた。全く動かない…
「あちゃー」と思うが動かない(笑)
悪い時には悪い事が重なるもんだ。
廊下から小さな音が聞こえる。
パキッパキッってガラス片を踏みながら誰か歩いてる。
普通怪我しないよう避けるのがセオリーなのに敢えて踏んで歩いてる奴なんて馬鹿か、薬中か、それ以外の存在か…
当然3択の中の最後が一番困る訳で前者はこちらが買い主なので追い出せるのだが、いや、フリーズしてるから無理だけど(笑)
足音は私の居る診察室を超え玄関に向かいやがて音が消えた。
消えたと同時に自由が身体に戻る。
慌ててドアを開けるが誰かが居た気配はない。
落ち着こうとマルボロを咥えて火を付ける。一瞬周りが明るくなるが何も居ない。静寂が支配してる。
その時階段からパキッと音がしたが煙を吐き出し階段を見つめたら、足音はタンッタンッタンと踵を返して上に上がる気配がした。
追いかける?んな、馬鹿な(笑)生きてても死んでても、閉じ込めるよ。
自動ドアの鍵を閉めシャッターを下ろす。
帰りに見上げたら二階の打ち付けた板の所から数本の指が見えた。短くなった火の着いたマルボロをそこに向けて飛ばす。
板に当たり火花が飛ぶのと同時に指が掻き消えた。
「家賃も払わないでクソが!」悪態をつき車に戻る時振り返ると、
私の足形が病院から続いていた。
水?血?まぁ、気にしたら負けだろうから水溜まりでブーツの裏を洗い帰宅した。
空き家ってのは良くないね。何かが住み着くようだ。
今そこはコンビニになってる。24時間動く店舗じゃ住むのは難しいかろう(笑)
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Posted by アマミちゃん(野崎りの) at 00:41│Comments(0)
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