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幼き日、あるキリスト者からの学び

2010年10月16日

私が小学四年生のときのこと。

近所に熱心なカトリックのおじさんがいた。

「そのおじさんのところにいくとお菓子がもらえる」という噂をききつけた私は早速たずねた。おじさんのところにはいつも5,6人の子供たちがいた。

おじさんは子供たちの遊び相手になってくれつつ、子供たちにキリスト教のことをやさしく教えていた。

おじさんの机の周りにはイエス様やマリア様の肖像画やメダイやロザリオが貼り付けてあり、子供心にとても神々しく思えた。

ある女の子がおじさんの下腹部をいたずらっぽく触ると、おじさんは何もないようにただニコニコしている。

「変な気分にならないの?」

と早熟だった私が聞くと、おじさんはニコニコしながら言った。

「イエス様は、欲望から離れなさいとおっしゃってるんだよ。だからおじさんも大人の男の人の欲望を捨てたんだ。キリスト教と出会う前のおじさんなら変な気分になったかもしれないけど、今はイエス様の教えがあるから平気なんだよ」

その言葉に私はびっくりした。イエス様とは何者なんだろう。10歳の子供にも、その言葉が嘘でないこと、それほどまでに人を善に変える「教え」とはなんだろうと思った。

おじさんは子供たちにお菓子と一緒に手作りのロザリオと祈りの文をあげていた。ロザリオにはマリア様のメダイがついていて、とても大切なものをもらったのだと子供ながらにドキドキした。

ある日、おじさんはいつものように子供たちの遊び相手をしてくれながら、こんなお話をしてくれた。

「みんなはお父さんやお母さんに叱られたら、お父さんやお母さんにムカついたりするだろう?

友達とケンカしたりしたら、友達なんか死んだらいいのにと思うかもしれない。

自分よりテストの成績がいい人にムカついたり、自分よりお金持ちの子が腹立たしかったりするかもしれない。

でもね。たとえ口に出さなくても、心で悪いことを思っていたら、もう天国には還れないんだよ。」

子供たちはさわいだ。悪口言っちゃダメなのはわかるけど、心で思ってもダメなの?

「そう。イエス様は心が一番大事っておっしゃってるんだよ。悪い言葉を使う前に、悪いことを思うだろう?

天国から見たら、何も思わずになんとなく悪い言葉を使うより、言葉はキレイでも心は悪い思いで真っ黒のほうが罪なんだよ。

みんな、よくおぼえてね。思うことの方が罪は重いんだよ。誰にもバレなくても、天国からは見えてるんだからね。

心が悪い思いでいっぱいになると、天国に還れなくなるんだよ。そうすると、死んだら地獄におちちゃうんだ。

だから、怒ったりせず、友達の悪口を思わず、もしもそんな思いがでてきたらイエス様にお祈りするといいよ。イエス様は、みんなの思いをみんな見ていてくださるからね。イイ子は必ずほめてくださるし、悪い子は悲しんでおられるんだよ」

私はおじさんにきいた。どうしてイエス様は怒らないの?悪い子には怒るのが一番じゃないの?

おじさんはニコニコしながら答えた。

「イエス様はね。とっても愛の深い、やさしい方なんだよ。だから、その子が悪いことをしてるのも怒ることはないんだよ。おこるのは誰でもできるだろ?でも、愛が深いと怒らなくなるんだよ。おじさんもみんながいたずらしても怒らないだろ?」

まわりの子はうなずきながら聞いている。

「でもね。悪いことをすると、かならずそれはその子に還ってくるんだ。悪い思いも、かならずその子に還ってくる。そうするとやっぱり一番つらいのは悪い子本人なんだよ。

それをイエス様は悲しまれるんだよ。だから早く気付いてほしいって、イイ子になってほしいって、それでイエス様は「教え」をくださったんだよ。悪い子にならないように、天国にこれるようにってね。

だからみんな、悪いことを思っちゃいけないよ。怒っちゃいけない。憎んじゃいけない。ムカついちゃいけない。いつもイエス様のように愛の人になれるように、イエス様に祈りなさい。

そのために、ロザリオをあげるんだよ。ロザリオはイエス様の愛がはいってるんだよ。だから、心が悪くなったらロザリオをにぎりしめて、イエス様の御名を唱えて、祈るんだよ。

そうすると、イエス様がかならず心をたすけてくれるからね。」



おじさんの話してくれた「心の思いが天国・地獄をきめること」は、当時10歳の幼心に深く刻み込まれた。

あれから様々な価値観を学び、宗教観を学んだが、「正しい宗教」は総じておじさんの言っていた通りのことを言っていた。

あのとき、おじさんの言葉は、たしかに私の人生に影響を与えたのだと思う。

今から20年前のお話です。




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Posted by アマミちゃん(野崎りの) at 01:24│Comments(1)自分がたり
この記事へのコメント
その年齢でそういった貴人と会うとゆうのは、幸せですよね。

喜界島にいる頃、心が荒れて悩んでいた時、そんな人と出逢ってみたかった。


思春期に入った頃、生きる価値観がわからなくて、でもうっすらと、心って大切なんだと思ってまして、学校で歩いていた校長先生に聞きました。

「先生、人間ってやっぱり、心ですよね?」

突然問いかけられた校長先生は、少し驚いた様子で私を見てましたが、少し微笑むと、

「…そうだ…」

と頷いて下さいました。

嬉しかったですね。


その後、幸福の科学の出現で心の深淵さと神秘を垣間見る事になろうとは、あの当時夢にも思わなかったです。

改めて、感謝している次第です。


心…、不思議だ。
Posted by 喜界島のプレアデス清二 at 2010年10月16日 02:20
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