隊長の話 番外編「鬼との契約」
2010年07月16日
これは結構ヘビーな話です。霊的に敏感な方、影響されやすい方、心の弱い方、メンヘルの方などはここから先の閲覧はかぎりなくオススメしません。
私の再三のお願いに、やっと隊長が重い口を開いてくれた。これは本来語られるべき話ではないからだ。
でも私はこの話を世に出す。霊などいない、お祓いなど宗教のかねもうけだと思ってる傲慢な一部の人々への一喝として、このようなヘビーすぎる話もあえて世にだすべきだと私は思うからだ。
多くの心霊体験などを読んでいても、明らかな霊障なのに精神病院づけになってるのみの話があまりに多いのを知るにつれ、「宗教を軽んずることの悲しさ」を思う。救いは目の前にあるのに、それに気付かないことの悲しさよ。悪霊を凌駕するのは神なのに、神を信じず悪霊にのまれていく人々のなんと多いことか。目の前に神社も寺も教会もあるのに、どうしてその門をたたかないのか。
無知は恐ろしい。無知であることが、そのまま奈落へと繋がっている。その事実を知るためのささやかな一助になれば幸いである。
プロの宗教家は、少なくとも善良な宗教家はそんな脅しのような話は語るまい。これは本位封じられる話だ。だから隊長も語ろうとはしない。でもミーハーなパンピーの私はその「品の悪い」役目を誰に頼まれてもないけどするっちゃ。
隊長が修験者だった頃のお話。
隊長のいたお寺の門を、一人の女性が叩いた。
女性の家はなぜか早死にが多く、言いしれぬ不安をいつも感じていたという。
様々なところに相談をもちかけたが、みな「これは私の手にはおえない」と断られた。
ある霊能者に頼ろうとした矢先、なんの前触れもなく両親が自殺した。そろって自宅の前の川に身を投げたのだ。
事ここに及んで、女性は最後の頼みの綱をそのお寺に託した。
女性の兄弟もすべて早くして亡くなり、のこっているのは兄と女性のみだった。
霊査を試みて出てきた女性の一族の不幸のはじまりに、皆は息を呑んだという。
話は江戸中期にまで遡る。
節分の日。町の人々は玄関を閉ざし、外から鬼が入ってこないようにしている。その日は豆まきの時だけ家の中から外に豆を投げるときにのみ玄関は開かれる。
しかしある一軒の家は、玄関のみならず、すべての扉が開け放たれていた。
玄関の扉には大きく「入鬼」と書いた札が貼られていた。
広間には正装した家主がいる。傍らには白い衣をつけた男が鋭い眼差しを外に向けている。
やがて男が立ち上がった。
「鬼が入られた」
すぐさま玄関が封じられた。鬼が出られぬように。家中の扉も閉ざされた。
男は家主にあらかじめ伝えていた段取りを確認し、降霊の儀式をはじめた。
男に降ろすのは「今この家のどこかにいる鬼」なのだ。
男の様子が変わった。男の声色はもやは男のものではなかった。
男に入った「鬼」に、家主は恭しく挨拶をした。「鬼」にある相談・・・いや、交渉をもちかけた。
家主が「鬼」にもちかけた交渉。それはおぞましい内容だった。
「あなたを我が家で末代まで神として祭る。供物として一族の半分の者の命も差し出す。そのかわり、末代までこの家を栄えさせてほしい」
「鬼」はそれを了承した。すぐに「鬼」を「屋敷神」として祀るための大きな祠がつくられた。
それから僅かの間でその家は地域で一番の庄屋となった。・・・・・「あそこの家は早死にが多い」という噂とともに。
「これがいわゆる『屋敷神』のもう一つのパターンだ。表に出てないだけで、実数はかなり多いだろうな」
「女性の家はその『鬼』を数百年祀ってきたんですね・・・・」
「そう。だからその女性の家はずっと金持ちだったんだな。だがそこに一つの問題がおきた。先の大戦だよ。その混乱のなかで「祀ることの継承」が途絶えたんだな。女性の祖父の代で、祠を放置してしまっていたんだ。それに鬼が祟ったというわけさ。周りをじわじわととり殺して、自分を再び祀るように働きかけたんだな。」
「だから最後まで残ったなかに男性がいたんですね。再び家長に自分を祀らせるために」
「そう。本当に絶やす気があれば男なんか要らないからな。両親より先にとってるさ」
「しかし恐ろしい話ですね・・・純粋な神様ならまだ分かりますが、まるっきり身内を供物にした「鬼」祀りですからね・・・・」
「ああ。だから普通の『屋敷神』の祟りは丁寧に祀り直して収めるんが、これはもう悪質にもほどがある。祀っても放っておいてもどっちにしろ女性は殺されるからな。だから最終手段をつかったよ。」
「どうしたんですか?」
「地獄の底に封印したよ。かなりのリスクをともなう手段だけどな。しかしそれまでに2年かかった。関わった修験者も20数人だ。女性の命を守ることが大前提だったからな。女性を護りつつ、たくさんの供物を喰ってすでに「神」レベルの鬼の目をくらませて事をすすめなきゃいけない。とてもじゃないが一人二人で出来る代物じゃないな。あれは結構キツかったなー」
「その白い衣の男・・・元凶の男は、何者なんでしょうか?」
「さぁな。元陰陽師か元修験者か・・・どっちにしろもう『長袖』(元宗教家の鬼。一番悪質な悪魔)になっているだろう。・・・もしかしたら、その家の屋敷神の一部になってたかもな」
「しかし・・・子孫の半分の命を捧げても自分の富と家の繁栄を願うなんて・・・・まさに鬼の所行ですね・・・・」
「昔は家を遺すことがすべてだったからな。しかし外道だよ。女性は助かってよかった。これで知らず絶えてる家も実際は少なくないんだから」
「分相応の生き方が一番なんですね」
「そりゃそうさ。過ぎた欲は身を滅ぼすどころじゃない。子孫にまで災いを及ぼすんだ。だが、今これを分かる人間がどれだけいるかな。昔より外道な考えが氾濫しまくってるからな」
「宗教というか、道徳を軽んじてはばからない世の中ですからね。不倫とか昔は問答無用で死罪なのに今はフツーにテレビドラマにでてますし。」
「俺の目から見れば、いまの世の中はまるで『鬼』の量産をしてるみたいだよ。自殺なんかその筆頭だな。自殺したヤツがまともな状態で成仏できると思うか?ほとんどが悪霊になって道連れひっぱろうとしてるよ。家族やらたまたま通りかかったヤツを引っ張ってる。これが「鬼」でなくてなんだ?
もっと道理に素直に耳を傾けるべきだと俺は思うがな。これ以上俺の仕事を増やすな。」
南海日々新聞か奄美新聞さん、隊長シリーズだけ連載させてください!(笑)
私の再三のお願いに、やっと隊長が重い口を開いてくれた。これは本来語られるべき話ではないからだ。
でも私はこの話を世に出す。霊などいない、お祓いなど宗教のかねもうけだと思ってる傲慢な一部の人々への一喝として、このようなヘビーすぎる話もあえて世にだすべきだと私は思うからだ。
多くの心霊体験などを読んでいても、明らかな霊障なのに精神病院づけになってるのみの話があまりに多いのを知るにつれ、「宗教を軽んずることの悲しさ」を思う。救いは目の前にあるのに、それに気付かないことの悲しさよ。悪霊を凌駕するのは神なのに、神を信じず悪霊にのまれていく人々のなんと多いことか。目の前に神社も寺も教会もあるのに、どうしてその門をたたかないのか。
無知は恐ろしい。無知であることが、そのまま奈落へと繋がっている。その事実を知るためのささやかな一助になれば幸いである。
プロの宗教家は、少なくとも善良な宗教家はそんな脅しのような話は語るまい。これは本位封じられる話だ。だから隊長も語ろうとはしない。でもミーハーなパンピーの私はその「品の悪い」役目を誰に頼まれてもないけどするっちゃ。
隊長が修験者だった頃のお話。
隊長のいたお寺の門を、一人の女性が叩いた。
女性の家はなぜか早死にが多く、言いしれぬ不安をいつも感じていたという。
様々なところに相談をもちかけたが、みな「これは私の手にはおえない」と断られた。
ある霊能者に頼ろうとした矢先、なんの前触れもなく両親が自殺した。そろって自宅の前の川に身を投げたのだ。
事ここに及んで、女性は最後の頼みの綱をそのお寺に託した。
女性の兄弟もすべて早くして亡くなり、のこっているのは兄と女性のみだった。
霊査を試みて出てきた女性の一族の不幸のはじまりに、皆は息を呑んだという。
話は江戸中期にまで遡る。
節分の日。町の人々は玄関を閉ざし、外から鬼が入ってこないようにしている。その日は豆まきの時だけ家の中から外に豆を投げるときにのみ玄関は開かれる。
しかしある一軒の家は、玄関のみならず、すべての扉が開け放たれていた。
玄関の扉には大きく「入鬼」と書いた札が貼られていた。
広間には正装した家主がいる。傍らには白い衣をつけた男が鋭い眼差しを外に向けている。
やがて男が立ち上がった。
「鬼が入られた」
すぐさま玄関が封じられた。鬼が出られぬように。家中の扉も閉ざされた。
男は家主にあらかじめ伝えていた段取りを確認し、降霊の儀式をはじめた。
男に降ろすのは「今この家のどこかにいる鬼」なのだ。
男の様子が変わった。男の声色はもやは男のものではなかった。
男に入った「鬼」に、家主は恭しく挨拶をした。「鬼」にある相談・・・いや、交渉をもちかけた。
家主が「鬼」にもちかけた交渉。それはおぞましい内容だった。
「あなたを我が家で末代まで神として祭る。供物として一族の半分の者の命も差し出す。そのかわり、末代までこの家を栄えさせてほしい」
「鬼」はそれを了承した。すぐに「鬼」を「屋敷神」として祀るための大きな祠がつくられた。
それから僅かの間でその家は地域で一番の庄屋となった。・・・・・「あそこの家は早死にが多い」という噂とともに。
「これがいわゆる『屋敷神』のもう一つのパターンだ。表に出てないだけで、実数はかなり多いだろうな」
「女性の家はその『鬼』を数百年祀ってきたんですね・・・・」
「そう。だからその女性の家はずっと金持ちだったんだな。だがそこに一つの問題がおきた。先の大戦だよ。その混乱のなかで「祀ることの継承」が途絶えたんだな。女性の祖父の代で、祠を放置してしまっていたんだ。それに鬼が祟ったというわけさ。周りをじわじわととり殺して、自分を再び祀るように働きかけたんだな。」
「だから最後まで残ったなかに男性がいたんですね。再び家長に自分を祀らせるために」
「そう。本当に絶やす気があれば男なんか要らないからな。両親より先にとってるさ」
「しかし恐ろしい話ですね・・・純粋な神様ならまだ分かりますが、まるっきり身内を供物にした「鬼」祀りですからね・・・・」
「ああ。だから普通の『屋敷神』の祟りは丁寧に祀り直して収めるんが、これはもう悪質にもほどがある。祀っても放っておいてもどっちにしろ女性は殺されるからな。だから最終手段をつかったよ。」
「どうしたんですか?」
「地獄の底に封印したよ。かなりのリスクをともなう手段だけどな。しかしそれまでに2年かかった。関わった修験者も20数人だ。女性の命を守ることが大前提だったからな。女性を護りつつ、たくさんの供物を喰ってすでに「神」レベルの鬼の目をくらませて事をすすめなきゃいけない。とてもじゃないが一人二人で出来る代物じゃないな。あれは結構キツかったなー」
「その白い衣の男・・・元凶の男は、何者なんでしょうか?」
「さぁな。元陰陽師か元修験者か・・・どっちにしろもう『長袖』(元宗教家の鬼。一番悪質な悪魔)になっているだろう。・・・もしかしたら、その家の屋敷神の一部になってたかもな」
「しかし・・・子孫の半分の命を捧げても自分の富と家の繁栄を願うなんて・・・・まさに鬼の所行ですね・・・・」
「昔は家を遺すことがすべてだったからな。しかし外道だよ。女性は助かってよかった。これで知らず絶えてる家も実際は少なくないんだから」
「分相応の生き方が一番なんですね」
「そりゃそうさ。過ぎた欲は身を滅ぼすどころじゃない。子孫にまで災いを及ぼすんだ。だが、今これを分かる人間がどれだけいるかな。昔より外道な考えが氾濫しまくってるからな」
「宗教というか、道徳を軽んじてはばからない世の中ですからね。不倫とか昔は問答無用で死罪なのに今はフツーにテレビドラマにでてますし。」
「俺の目から見れば、いまの世の中はまるで『鬼』の量産をしてるみたいだよ。自殺なんかその筆頭だな。自殺したヤツがまともな状態で成仏できると思うか?ほとんどが悪霊になって道連れひっぱろうとしてるよ。家族やらたまたま通りかかったヤツを引っ張ってる。これが「鬼」でなくてなんだ?
もっと道理に素直に耳を傾けるべきだと俺は思うがな。これ以上俺の仕事を増やすな。」
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Posted by アマミちゃん(野崎りの) at 12:45│Comments(0)
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