隊長の話・ある人形の顛末
2011年10月14日
「人形の話をしようか」
「にんぎょう・・・すでに怖い・・・」
「人形といっても形があるわけじゃないから、木偶だな」
「それはどれくらい前のお話ですか?」
「修験の師僧と一緒に行ったときだから・・・そうだなぁ、俺が20代後半だったから、もう20年前だな」
「それはまたずいぶん昔ですね」
「そうだな。まぁ、ある由緒正しい家から相談を受けて、師僧と一緒に行ったわけだ。
そしたら恭しく木偶を出されてな、相談者がいろいろ話しはじめるわけだ。」
「ふむふむ」
「でも師僧もそうだと思うけど、俺もパッと見でもう全部わかっちゃったわけだよ」
「は?」
「その木偶に入ってるモノの正体とか経緯がさ」
「おおおおおお」
「おそらくは数代前のその家の先祖だな。病気平癒の祈祷か何かを受けていたが結果的にそのまま病死してるな。
本来なら霊璽か位牌に魂を移すんだが、当時の祈祷師の判断でその木偶に魂を移したんだろう。
で、供養のために祀られたら本人が自分は神か何かエラい奴だったんだと勘違いして、少しでも粗末にすると祟るようになったんだな。
まぁ、よくある話だ。増長した先祖霊だよ。」
「なんでもかんでも祀るとよくない典型ですね」
「そうだな。特にそいつは何の護りも利益ももたらさず、粗末にすれば祟るだけのくせに自分を神だと思ってやがる超勘違い野郎だったからな。
もうその木偶からそいつの「俺は神だ、俺を祀れ」って思いがぷんぷん臭うんだよ」
「ゲスですね、ゲス」
「で、大体のことは見ればわかったのに、相談者がな。
その木偶を前にして「これのいわれはそもそも・・・」とか「これを粗末にすると祟るのでうちでは代々・・・」とかな。もう話が長いんだよ。
だから、俺は一点確認したわけだ。このお人形をどうされたいのですかと。
そしたら相談者は、できることならそちらのお寺で預かっていただけないかと。以後の管理はそちらにまかせたいと。
でもそのあとも喋りが延々つづくんだよ。なんかしらねーけどな。もう内容も忘れた。
俺はもういいかなと思ってさ、ふと相談者がしゃべってる最中に目の前にあった木偶をひょいと手にとったわけだ。以後の管理はまかせるって言ったよな?と。
で、その家の庭にはちょうど落ち葉燃やしてた焼却炉があってな・・・」
「ひー! せめて最後まで話きいてあげてー!というか大事な過程いろいろはしょりすぎー!!!」
「お前、すごいな!焼却炉って言っただけなのにわかるのか!(笑)」
「わかるわい!(笑) オニめ!オニめぇ!」
「(笑) で、俺は相談者がこっちに手を伸ばして「あ」と言いかけてるのを背にそのままスタスタ庭に出て右手の木偶を焼却炉の中にポイっと・・・・」
「ドSめ!このドS!」
「その木偶が馬鹿(霊)の依代になってるんだろ?依代なくせば、俺の中に(霊を)いれればいいじゃん。もういちいちめんどくさいだろ?」
「あのー、お師匠様のリアクションは・・・・」
「ああ、師僧笑ってたよ。苦笑いだけど。(笑) おそらく心の中で「ばかもん」と言ってたんじゃね?」
「お師匠様、いろいろひどい弟子ですみません!(笑)」
「師僧は優しいからずっと話きいてあげるんだろうが、どうせ帰ったあとすることは同じだって。(笑)
お炊き上げの順番がいくらか早まっただけだよ、問題はない」
「すくなくとも相談者の気持ちが腑に落ちない!(笑)」
「で、相談者には「この人形は最初から何も入ってない」ということにして、次にご先祖のお墓を見せてもらったよ。その間に木偶から俺にいれた馬鹿を俺の中でボコボコにしたけどな。
連れていってもらったお墓で霊を供養するという形をとって、お墓のご先祖達にその馬鹿を引き渡したよ。お墓のご先祖達にだいぶキツく説教されたみたいだな。
これでこの件は終わり。見た目には何も無い。」
「すごいけど尊敬できない!(笑)」
「なんでだよー。木偶があると相談者が不安がるだろ?目の前で燃えてなくなれば安心するじゃないか。なぁ?」
「まぁ、それはそうですが・・・・その馬鹿な先祖はもう干渉してこないですかね」
「わからん。ほとんどないとは思うが、確実に二度としないという保証はできないな。人間と同じで、いつ心変わりするかわからないからな。二度としないと信じたいがね」
「それも含めて生々しいですね。お墓のご先祖様方に説教されてたというのもお話として斬新です!」
「説教されてたな、だいぶ(笑)」
木偶に入ってた(隊長にボコられた)霊のご冥福をお祈りします。
(n‘∀‘)η
「にんぎょう・・・すでに怖い・・・」
「人形といっても形があるわけじゃないから、木偶だな」
「それはどれくらい前のお話ですか?」
「修験の師僧と一緒に行ったときだから・・・そうだなぁ、俺が20代後半だったから、もう20年前だな」
「それはまたずいぶん昔ですね」
「そうだな。まぁ、ある由緒正しい家から相談を受けて、師僧と一緒に行ったわけだ。
そしたら恭しく木偶を出されてな、相談者がいろいろ話しはじめるわけだ。」
「ふむふむ」
「でも師僧もそうだと思うけど、俺もパッと見でもう全部わかっちゃったわけだよ」
「は?」
「その木偶に入ってるモノの正体とか経緯がさ」
「おおおおおお」
「おそらくは数代前のその家の先祖だな。病気平癒の祈祷か何かを受けていたが結果的にそのまま病死してるな。
本来なら霊璽か位牌に魂を移すんだが、当時の祈祷師の判断でその木偶に魂を移したんだろう。
で、供養のために祀られたら本人が自分は神か何かエラい奴だったんだと勘違いして、少しでも粗末にすると祟るようになったんだな。
まぁ、よくある話だ。増長した先祖霊だよ。」
「なんでもかんでも祀るとよくない典型ですね」
「そうだな。特にそいつは何の護りも利益ももたらさず、粗末にすれば祟るだけのくせに自分を神だと思ってやがる超勘違い野郎だったからな。
もうその木偶からそいつの「俺は神だ、俺を祀れ」って思いがぷんぷん臭うんだよ」
「ゲスですね、ゲス」
「で、大体のことは見ればわかったのに、相談者がな。
その木偶を前にして「これのいわれはそもそも・・・」とか「これを粗末にすると祟るのでうちでは代々・・・」とかな。もう話が長いんだよ。
だから、俺は一点確認したわけだ。このお人形をどうされたいのですかと。
そしたら相談者は、できることならそちらのお寺で預かっていただけないかと。以後の管理はそちらにまかせたいと。
でもそのあとも喋りが延々つづくんだよ。なんかしらねーけどな。もう内容も忘れた。
俺はもういいかなと思ってさ、ふと相談者がしゃべってる最中に目の前にあった木偶をひょいと手にとったわけだ。以後の管理はまかせるって言ったよな?と。
で、その家の庭にはちょうど落ち葉燃やしてた焼却炉があってな・・・」
「ひー! せめて最後まで話きいてあげてー!というか大事な過程いろいろはしょりすぎー!!!」
「お前、すごいな!焼却炉って言っただけなのにわかるのか!(笑)」
「わかるわい!(笑) オニめ!オニめぇ!」
「(笑) で、俺は相談者がこっちに手を伸ばして「あ」と言いかけてるのを背にそのままスタスタ庭に出て右手の木偶を焼却炉の中にポイっと・・・・」
「ドSめ!このドS!」
「その木偶が馬鹿(霊)の依代になってるんだろ?依代なくせば、俺の中に(霊を)いれればいいじゃん。もういちいちめんどくさいだろ?」
「あのー、お師匠様のリアクションは・・・・」
「ああ、師僧笑ってたよ。苦笑いだけど。(笑) おそらく心の中で「ばかもん」と言ってたんじゃね?」
「お師匠様、いろいろひどい弟子ですみません!(笑)」
「師僧は優しいからずっと話きいてあげるんだろうが、どうせ帰ったあとすることは同じだって。(笑)
お炊き上げの順番がいくらか早まっただけだよ、問題はない」
「すくなくとも相談者の気持ちが腑に落ちない!(笑)」
「で、相談者には「この人形は最初から何も入ってない」ということにして、次にご先祖のお墓を見せてもらったよ。その間に木偶から俺にいれた馬鹿を俺の中でボコボコにしたけどな。
連れていってもらったお墓で霊を供養するという形をとって、お墓のご先祖達にその馬鹿を引き渡したよ。お墓のご先祖達にだいぶキツく説教されたみたいだな。
これでこの件は終わり。見た目には何も無い。」
「すごいけど尊敬できない!(笑)」
「なんでだよー。木偶があると相談者が不安がるだろ?目の前で燃えてなくなれば安心するじゃないか。なぁ?」
「まぁ、それはそうですが・・・・その馬鹿な先祖はもう干渉してこないですかね」
「わからん。ほとんどないとは思うが、確実に二度としないという保証はできないな。人間と同じで、いつ心変わりするかわからないからな。二度としないと信じたいがね」
「それも含めて生々しいですね。お墓のご先祖様方に説教されてたというのもお話として斬新です!」
「説教されてたな、だいぶ(笑)」
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(n‘∀‘)η
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Posted by アマミちゃん(野崎りの) at 10:09│Comments(4)
│隊長(眷属さん)
この記事へのコメント
こんにちは
隊長の肉声でお話が読めると、面白さ倍増ですね★
しかし、なんだかとっても豪放磊落、もとい大らかな解決法★
そんな隊長話が大好きです★
隊長の肉声でお話が読めると、面白さ倍増ですね★
しかし、なんだかとっても豪放磊落、もとい大らかな解決法★
そんな隊長話が大好きです★
Posted by iio at 2011年10月14日 10:59
隊長さんすごいな~凄すぎてひょえ~って感じです。真似できないヒーローですね(笑)
でもアマミキョさんとの絶妙な会話のセンスが漫才のノリに似ていて、笑泣きしそう。豊かさを感じます。
でもアマミキョさんとの絶妙な会話のセンスが漫才のノリに似ていて、笑泣きしそう。豊かさを感じます。
Posted by みんなに希望あれ! at 2011年10月14日 11:05
>相談者がしゃべってる最中に
目の前にあった木偶をひょいと手にとった・・・
まで読んで、続きを
木偶を真っ二つにたたき割った・・・と
想像した私って・・・・(^◇^;)
目の前にあった木偶をひょいと手にとった・・・
まで読んで、続きを
木偶を真っ二つにたたき割った・・・と
想像した私って・・・・(^◇^;)
Posted by 隊長ファン at 2011年10月14日 22:12
隊長さんはどれほどの空間を有していらっしゃるのでしょう。霊を取り込んで焼きを入れることのできるスペースって。
Posted by A99 at 2011年10月15日 02:32
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