ぽえむん「私の交差点」
2020年07月05日
男が謝っている
おそらくは女に謝っている
「すまない」
「すまない」
誰に謝っているのか
何のために謝っているのか
聞いても答えてはくれない
一つは
私に謝っているらしい
男の私が女の私に謝っている
「すまない」
と
ああ
手放したくなかった
手放したくなかった
苦しめたくなかった
しかし
しかし
すべては私の過ちが生んだ結果だった
手放したくなかった
手放したくなかった
これはただの妄想で
ただの自意識過剰な中二病で
ただの虚しい一人芝居でしかない
分かっている
分かっている
本当は
この男の思いは
かつての私の後悔が
今の私に託されているだけで
それを私がどう解釈しようとも
ただの経験の1ページにしかすぎないことも
ああ
そこに
何かがまじっているなどと
考えたくはない
私への執着は
私のものだけで十分だ
他者からのものは
幻影だけでも重い
後悔だけが
しんしんと
しんしんと
降り積もる
何度も何度も考えた
この手に今更誰を救う価値があるのか
この手に
この罪深き手に
しかし
あの声が告げたから
「お前の苦しみをもって後ろからくる幾多のお前自身を救え」と
私はそのために生きている
いつか答えが出るのか
幾多の私よ
いつか教えて欲しい
私の謝罪の意味を
私の果たせなかった約束を
おそらくは女に謝っている
「すまない」
「すまない」
誰に謝っているのか
何のために謝っているのか
聞いても答えてはくれない
一つは
私に謝っているらしい
男の私が女の私に謝っている
「すまない」
と
ああ
手放したくなかった
手放したくなかった
苦しめたくなかった
しかし
しかし
すべては私の過ちが生んだ結果だった
手放したくなかった
手放したくなかった
これはただの妄想で
ただの自意識過剰な中二病で
ただの虚しい一人芝居でしかない
分かっている
分かっている
本当は
この男の思いは
かつての私の後悔が
今の私に託されているだけで
それを私がどう解釈しようとも
ただの経験の1ページにしかすぎないことも
ああ
そこに
何かがまじっているなどと
考えたくはない
私への執着は
私のものだけで十分だ
他者からのものは
幻影だけでも重い
後悔だけが
しんしんと
しんしんと
降り積もる
何度も何度も考えた
この手に今更誰を救う価値があるのか
この手に
この罪深き手に
しかし
あの声が告げたから
「お前の苦しみをもって後ろからくる幾多のお前自身を救え」と
私はそのために生きている
いつか答えが出るのか
幾多の私よ
いつか教えて欲しい
私の謝罪の意味を
私の果たせなかった約束を
ぽえむん「異形の声」
2020年07月05日
何故我々の一族に 異形のしるしがあるか分かるかい?
それはね 「契約」なんだ
神との契約
その契約は「神の下僕(しもべ)」となる契約
神の一族のその末席に入る契約
人ならざる時間と空間を生きる契約
だからそのしるしに
契約者の体に異形を残す
神の下僕として仕えるということは
やがて
神の代わりとなり
神として人々に降りて語ること
また
神の手足として
愚かなる人々が
ほとんど「運」と信じて感謝もしない
「神の加護」のその下支えもせねばならない
神のしもべのお役はとても厳しい
九割は骨折り損のくたびれ儲けだ
神の代理をし人々に崇められる時には
慢心の転落が常にそばにある
神の「加護」となる時には
人々を色んな所で細かく助けども
ほとんどの者はそれを知ることもない
しかし
それでも
我らは時に神の代理となり
時に仕える価値なき人の下にもつき助け導く
すべては
神のおんため
仕えまつる神の御意志のため
我らに「個」の名はいらない
我らが人であった時の名は異形となったその時に捨てた
それでも不思議なことにね
神様は
本当にドラマチックなことがお好きでね
何故ここでという絶妙なタイミング出来すぎたシチュエーションで
我々が人であった頃の
懐かしい人々と
出会うことがある
彼女ら彼らには
我が人であった頃の姿は分からず
我々からは
「ああ、彼ら彼女らは、今はこのようになっているんだね」と
胸がいっぱいになる
こちらからは決して明かすことはない
明かしてもあちらが分かることはない
他生での物語
我々の胸のうちのみでそっと大切にしまわれる
人であった頃の懐かしき思い出
神様は本当に粋なことをなさる
執着も消えかけた頃に
見せてくださる
かつて執着の茨をにぎりしめていたその相手の末の姿を
ああ
私が人であった頃の記憶よ
今も人であるけれども
神は言われる
「忘れるな」
と
異形の誓いを
異形の契約を
異形の使命を
異形の道を
人ならざるは
人を救うため
代理として神の姿もとれば
神の加護として人にかしづき人の尻をも支える
いずれか知る
この道が
人であった時に
我々が愛でていた花の生き方であったことを
一輪の花は
それほどまでに我々に尽くしてくれていたことを
神であれ
下僕であれ
そのすべては
我々が仕えまつる本当の神の
御心のために
そのしるし
忘れまじ
いずれか人の世去らん時に
人であった経験が
異形の仕事の糧となる
このような話も面白かろう?
それはね 「契約」なんだ
神との契約
その契約は「神の下僕(しもべ)」となる契約
神の一族のその末席に入る契約
人ならざる時間と空間を生きる契約
だからそのしるしに
契約者の体に異形を残す
神の下僕として仕えるということは
やがて
神の代わりとなり
神として人々に降りて語ること
また
神の手足として
愚かなる人々が
ほとんど「運」と信じて感謝もしない
「神の加護」のその下支えもせねばならない
神のしもべのお役はとても厳しい
九割は骨折り損のくたびれ儲けだ
神の代理をし人々に崇められる時には
慢心の転落が常にそばにある
神の「加護」となる時には
人々を色んな所で細かく助けども
ほとんどの者はそれを知ることもない
しかし
それでも
我らは時に神の代理となり
時に仕える価値なき人の下にもつき助け導く
すべては
神のおんため
仕えまつる神の御意志のため
我らに「個」の名はいらない
我らが人であった時の名は異形となったその時に捨てた
それでも不思議なことにね
神様は
本当にドラマチックなことがお好きでね
何故ここでという絶妙なタイミング出来すぎたシチュエーションで
我々が人であった頃の
懐かしい人々と
出会うことがある
彼女ら彼らには
我が人であった頃の姿は分からず
我々からは
「ああ、彼ら彼女らは、今はこのようになっているんだね」と
胸がいっぱいになる
こちらからは決して明かすことはない
明かしてもあちらが分かることはない
他生での物語
我々の胸のうちのみでそっと大切にしまわれる
人であった頃の懐かしき思い出
神様は本当に粋なことをなさる
執着も消えかけた頃に
見せてくださる
かつて執着の茨をにぎりしめていたその相手の末の姿を
ああ
私が人であった頃の記憶よ
今も人であるけれども
神は言われる
「忘れるな」
と
異形の誓いを
異形の契約を
異形の使命を
異形の道を
人ならざるは
人を救うため
代理として神の姿もとれば
神の加護として人にかしづき人の尻をも支える
いずれか知る
この道が
人であった時に
我々が愛でていた花の生き方であったことを
一輪の花は
それほどまでに我々に尽くしてくれていたことを
神であれ
下僕であれ
そのすべては
我々が仕えまつる本当の神の
御心のために
そのしるし
忘れまじ
いずれか人の世去らん時に
人であった経験が
異形の仕事の糧となる
このような話も面白かろう?