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ぽえむん 「沈黙の愛」

2010年12月28日

悲しみの底にいたとき

私をはげます言葉はうわべだけの繕う言葉だと思った

私を心配する人々の労りは偽善に見えた

ささやきは私を蔑む声に聞こえた

笑い声は私への嘲笑に感じた

しかし 世間はそれほど自分に関心すらも向けていないと知ったとき

自分の悲しみも絶望もただの一人芝居の道化だと知ったとき

自分の愚かさに ただただ泣き笑いするしかなかった





しかし あたたかな愛はたしかにあったのだ

沈黙のなかに

黙して ただ 私と共に泣いていたのだ

泣いてくれていたのだ

一人芝居の道化は

本当は

こんなにも愛されていたとは





黙して語らない言葉がある

そのとき 伝えたくとも 耐え難き思いでも

伝えられない言葉がある

それは 私がその言葉を空虚に受け取ってしまうから

だから共にただ泣いてくれるのだ

私よりも 私自身よりも 

数千倍も すべてをわかった 深い愛の悲しみで




因果をわかっていて

それが今の私には避けられないもので

私の悲しみの意味もわかっていて

私には気付かれることがなくとも

それでも 私のために泣いてくれる

沈黙の涙を

沈黙の愛を








誰かのために

流せる私になりたい

かつて私自身が

その愛にすくわれたのですから






そしていつか 共に泣いてくれた天上の友へ

「ありがとう」と伝えたいのです




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Posted by アマミちゃん(野崎りの) at 23:11│Comments(4)ぽえむん
この記事へのコメント
お願いだから書かないでよ。

気持ちが荒れてて、想念悪くて、
こんな詩、読みたくなく、
でも、つい読みながらジーンと来て、

でも、ありがとうとは、まだ言えなくて、

ほんとは判っているのに。
Posted by とおりすがり at 2010年12月28日 23:54
現実、その人を目の前にして、苦しみの思いのたけを全身で伝えた時、その人は声を震わせて、共感して泣いて下さいました、私の為に。その姿に心より癒され、もうこれで充分だと思いました。有り難かった出会い。絶対忘れません。
Posted by 鹿屋のショコラケーキ at 2010年12月30日 00:38
すんばらすぃ!\^o^/
Posted by りある at 2010年12月30日 19:32
一人芝居の道化と、見破れるものは、
漆黒の闇から抜け出し
浮上したものが、振り返ったときに、限られるだろう。

彷徨う者にとって、遠くに輝く明かりは、目を引きはするが、星のように小さく、とらえどころがない。
その明かりをはるか遠くに見ながらも、
ひざを抱えて震えているか、
暗闇の中で、手当たり次第に暴れているか。
投げかけられる愛に、疑問と否定と依存を繰り返し、もがき続ける。
Posted by hara at 2011年01月07日 09:56
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