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ぽえむん「夕べの丘」

2015年11月15日


その当時

賑わう都などは知らず

ほとんど小さな集落を「クニ」と呼んでいた

私は小さな小さなクニの小高い丘に住んでいた

そこは夕焼けがとてもキレイで

夕日は一日の労苦を優しく燃やしてくれているようで

夕日が落ちたら人々は眠りにつく

私は暗がりのなかで祈る

丘の上はどこよりも静かで

どこよりも寒く

しかしどこよりも安堵できる場所だった



たくさんの女達が祈ってきた

たくさんの夕焼けに人々の明日の平安を託してきた

朝日は祝福の光清めの光新生の光だけれども

私は一日の終わりを告げる夕焼けに神の優しさを見ていた

美しき赤にすべての憂いを預け託して

この子らの明日がまた昇りますようにと

この暖かな終焉のカケラを

祈りと共に霊薬にこめる


鎮めの日

丘を燃やす

やがて暗がりに

私の祈り

私の祈りに重なる

女達の歌




どこにでもある一つの思い出

今も懐かしきあの丘



















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Posted by アマミちゃん(野崎りの) at 01:04│Comments(0)ぽえむん
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