ぽえむん「懐かしき国」
2015年03月09日
語るべきでないことを
忘却という優しき波に委ねて
多くの物語のなかに
そっとたたみこむ
それでも懐かしき思いが
溢れていでてとどまらず
抑えてもおさえても
胸元からとめどもなく
こぼれておちる
懐かしき
わが魂の国
高千穂の
多くの笑顔と
多くの願いと
神の国を創りたいと願った
神の想いをこの地に降ろしたいと願った
多くの偉大なる方々がその為にすべてを捧げた
のちにその記憶の片鱗が神話となった
神話は神話であり
当時の生々しき祈りも葛藤も何も伝えはしない
いや それで良い
歴史のなかに折り重ねられた多くの痛みは
時の女神のてのひらのなかで
やがて融けるまで
そっと眠らせておくのが良い
ただ
ただ
懐かしい
あの時
我らは信仰に生きた
信仰とは理想を成就するための戦いだった
信仰とは生き様だった
信仰を護るために生きた
信仰を護ることが国を護ることだった
信仰とは国だった
ああ
多くの理想が
たくさんの祈りが
たくさんの献身が
名も無き人生が
捧げられ
積み上げられ
やがて花開く物語
物語のすべてを知る必要はない
当事者は
黙って目を閉じれば
継ぐべきことのみを繋ぎ
残りは女神の御手に預けて
繰り返しの命を
わずかな熱とともに
そっと思い出すだけで良い
女達の戦いは
報われなかったかもしれない
しかし
その思いが
神心となりて
この国は女神の国となる
女達の願いは
違う形で
もっとも神近き形で成就したのだ
Posted by アマミちゃん(野崎りの) at 21:32│Comments(0)
│ぽえむん
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