◆「近い将来、首都圏は3回大きく揺れます」(転載)
2012年01月05日
◆「近い将来、首都圏は3回大きく揺れます」
(週プレニュース 2012/1/3)
http://wpb.shueisha.co.jp/2012/01/03/8913/
長尾年恭(東海大学地震予知研究センター長)
2012年、避けて通れないのは大地震発生の可能性だ。地震予知の研究家は3つの
首都圏を襲う大地震、「房総沖地震」「首都圏直下型地震」「東海地震」を警告する
「1100年ぶりの大地動乱時代に突入した」と話すのは東海大学地震予知研究セン
ター長・長尾年恭氏。2012年、再度日本は大災害に襲われるのか?
近い将来起きる可能性の高い地震とその危険性について解説してもらった。
「3・11」東日本大震災以降、日本列島における地震活動が活発になっています。
でも、過去の経験則が当てはまらないので、「どこが危ない」というのは言いづらい。
裏を返せば、どこも危ないということ。
現在の状況は、1100年前と非常によく似ています。9世紀には貞観(じょうがん
)地震が起き、富士山が大噴火して、その後に東海地震が起きました。
30年くらいの間に天変地異がたくさん起きたんです。
近い将来、首都圏はあと3回大きく揺れますよ。マグニチュード(M)8クラスの房
総沖地震、M7クラスの首都圏直下型地震、M8といわれている東海地震。東海地震は
M9クラスかもしれない。この3つが将来確実に起きます。
これは、「人は死にますか?」と聞いているのと同じこと。3つの地震のうちどれが
先に起きるかは、「ここにいる3人のうち誰が最初に死ぬのか」というのと同じだから
、わからない。誰がいつ事故に遭うか、病気になるか。でも、3人とも確実に死ぬでし
ょ。
1100年前と異なり、今回はたまたま東北の地震が先でしたけど、次の東海地震の
後には富士山が噴火する可能性が高いでしょう。そうなったら、影響は東海地震よりは
るかに深刻です。前回1707年の宝永大噴火のときは、東京に火山灰が5~10cm
積もりました。10cmの火山灰というのは雪が1m積もるのと同じ重さ。噴火が1ヵ
月続くと火山灰でハードディスクもダメになるし、航空機の発着もほぼ不可能。新幹線
も止まります。
さらに、日本ではこれまで破局的噴火が7000年から1万年に一度起きています。
阿蘇山のカルデラができたときは九州全体が全滅、動植物が死に絶えました。鹿児島湾
をつくった姶良(あいら)カルデラができたときは南九州が全滅。前回の破局的噴火は
ちょうど700年前だから、そのうち再び大惨事が起きる危険性もある。
現在、最も危惧(きぐ)されているのが東海、東南海、南海の3連動。東海地震だけ
でなく、東南海地震や南海地震も同時に起こる。あるいは、1日とか2日以内に連続し
て発生するといった可能性ですね。
そして、もっと問題なのは次の東海地震が非常に大きいと予測されていること。前回
の超巨大地震は2000年前。 御前崎(おまえざき)や喜界島(きかいじま)、高知
などで巨大津波の痕跡(こんせき)が出ています。04年のスマトラ島沖地震と同じで
M9クラス。こういうことが再び起きるかもしれない。
今まさに、「大地動乱の時代」がやってきているわけですが、大事なのは生き残るこ
と。そのためには、新しい家、頑丈な家に住んでください。2階建てのアパートなら2
階に住むとか、できる限り築年数の新しいところ。それと、もし今津波が来たらどこに
逃げられるのかといったことを一度じっくりと考えてみてください。一般市民にできる
対策はそれくらいしかないですね。
●長尾年恭(東海大学地震予知研究センター長)
東海大学教授。専門は固体地球物理学、地震予知、地球熱学。日本地震学会、火山学
会、地球電磁気・惑星圏学会などに所属。著書に『地震予知研究の新展開』(近未来社
)、分担執筆に『地震予知の科学』(東京大学出版会)など
Posted by アマミちゃん(野崎りの) at 10:31│Comments(1)
この記事へのコメント
民主党政権が続いて増税政策が実行されると、本当に首都圏に大地震が発生するかもしれません。
Posted by とおりすがり at 2012年01月07日 16:35
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