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ぽえむん「泥沼の魚」

2011年07月01日

目の前がよく見えない

自分にしみついた腐臭が鼻をつく

胸にドス黒い何かがひろがる

怒りによく似た しかし決して怒りでない何かが

いつも喉をしめつける



たいしたことないだろうと

口元だけの笑みで誤魔化しても

掌をみれば

返り血で染まっている





こんな手で

こんな手で

誰を抱けるのか

手を合わせるのか




誰にも言えない言葉を

飲み込む夜には

泥沼を泳ぐ一匹の魚

月に向かってはねた



魚の体のなかには

美しい真珠があるという

美しい真珠は

あの月と同じだという



暗がりの中で輝け

月の光よ

泥沼の魚は

いつか月になりたいのだ







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Posted by アマミちゃん(野崎りの) at 08:37│Comments(1)ぽえむん
この記事へのコメント
あなたが生まれる前

世界はまだぽっかりとしたままだった

空と海とがひとつになって

あちらこちらに浮かんでいた

するとあるとき

まぶしい光がさしてきて

一羽の鳩が飛んでいった

あなたは思わず目を閉じた

ごぉーっという音がして

不思議なトンネルの中を進んでいった

あなたが目を開いたとき

一番最初に見たものは何

波の音

日の光

虹色の空

きらきらとした粉を振り撒く魔法
Posted by まっちゃん at 2011年07月01日 08:49
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