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ぽえむん「父をさがして」

2011年06月30日

小さな私は

父をさがして

知らない商店街を

ずっと歩いていた

4歳の私が

薄汚いラーメン屋で

「お父さんはどこですか?」

ときいたら

ラーメン屋の人たちが

とても困った顔で

いろいろ私にきいてきて

車で 私の町まで送ってくれた




母をさがして

夜の道を歩いた

5歳の私は坂の向こうの体育館に

母がいると信じていた

ハブに噛まれて

痛い痛いと泣きながら帰った

幸い私が噛まれたハブは 毒を持つ牙が小さなもので

めったに毒にあたらない種類だった

母はパチンコにいっていた

小六の兄が伯父さん達に電話して

伯父さんたちが真剣な表情で私の傷を見て治してくれた

連絡を受けあわてて帰った母は

伯父さんたちにひどく怒られたと

あれから怖くて夜はパチンコにいけなくなったと笑った





一番古い記憶は

どれも親をさがしていた

魂の親をさがして

いま、歩いている

親はもう目の前にいるのに

なかなか、会えない

おとうさん

おとうさん

エル・カンターレおとうさん




早く会いにきてください

私をだきしめてください

私は悪い子だから

お父さんをかなしませたくないから

お父さんのそばにいけないんです

だからお父さん

私に会いにきてください

私をだきしめてください

お父さんに

頭を撫でてもらえたら

数千年の苦しみも

きっとすぐに溶ける

お父さんに頭を撫でてもらって

また、お父さんの後ろをついていきたい










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Posted by アマミちゃん(野崎りの) at 08:47│Comments(2)ぽえむん
この記事へのコメント
あたりがすこしづつ陽の光をおとしていく

きょうはけれどもいい標本がとれたのだ

トランクももうぎっしりだ

 (雨が降ると土のにおいがさっと広がる)

あすこの黒い影のようなのは

さっき通った峰の松の木だ

 (あしたぁきっどいい天気さなる

  雲さすっかり東の方いった)

山の端に陽もすっかりいった

向こうの方から農婦がくる

 (ああ、こんばんは)

さっと道をあけてくれるその農婦

しずまる谷あいの町のなかに

川の流れの音がしずかに響く
Posted by まっちゃん at 2011年06月30日 08:59
チルチルミチルのストーリーを思い返してみる。
千と千尋の神隠しの『いつも何度でも』を何度も聞いたり、歌ったりしてみました。
すこしずつ、見守られているあたたかな目を感ずる。
最近は、エンヤの『Only time』をリピートしてます。
癒されて、心が安定していく感じがお気に入りです。(笑)
Posted by 鹿屋のショコラケーキ at 2011年06月30日 11:02
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